試行を重ねて見えてきた4つの可能性
1年前の2020年2月に催行したFSCの森を巡るE-MTBモニターツアーの参加者は、男性8 女性3の計11名。
年齢は40～70歳代で半数はサイクリング初心者。林道を主体に標高差400～450mの稜線へ2回登り降りするルートは上級者向けでしたが、
E-MTBを活用することで、体力に余裕をもって全員が完走できました。こうした実験試行によって、4つの可能性が見えてきました。
1）E-MTBの活用により、参加者はサイクリング経験の有無に関わらず、体力的にゆとりがあるアウトドア・アクティビティとして参加が可能
2）林業、環境問題、木製品ができるまで等、学びの要素を含むことから、従来のマウンテンバイク愛好者とは異なる新しい層の方々の参加が可能
3）森林組合が主催することで、森林の地形、路面、危険ゾーン等を掌握していることから、運営面、安全面において非常に高い配慮や対応が可能
4）全行程を森林で行うことで、限りなく非3密な空間で、健やかで快適な時間を提供することが可能
これらの可能性は、withコロナ期に新たにアウトドア・アクティビティを始める人々にとって、E-MTBによる森林サイクリングへ挑戦する好機となることがわかってきました。また、withコロナ期にはリモートワークの定着など、在宅時間が増えることを予想され、自然とのふれあいや、良いものを長く使おうという暮らしぶりへのニーズが拡大することでしょう。森の中で木が生活用品になるまでのストーリーを知ることで、暮らし方や木製品についての意識啓発も期待できます。
